歯ぎしりの原因はストレス以外にも!対策と治療について解説

起床時に顎がだるい・家族に歯ぎしりを指摘されたなど歯ぎしりにお悩みではありませんか?
歯ぎしりにストレスが関係していることは、ご存じでしょうか?
そこで今回は、歯ぎしりとストレスの関係性と歯科でできる歯ぎしり対策を紹介します。

ストレスは歯ぎしりの大きな原因のひとつ

ストレスは歯ぎしりの大きな原因のひとつです。
ストレスがたまると睡眠時、無意識に歯を食いしばったり擦り合わせたりすることでストレスや不安な気持ちを解消します。
ストレスと聞くと精神的ストレスをイメージされる方が多いでしょう。
しかし、過度な運動による肉体的な疲労も体にとってストレスになるので注意が必要です。
私たちは、精神的・肉体的ストレスを歯ぎしりで解消をしているため歯ぎしりはある程度、必要な行為と言えるでしょう。
ただし、過剰な歯ぎしりは口の中や体に悪影響を及ぼす可能性があります

ストレス以外の歯ぎしりの原因

アルコール、喫煙

歯ぎしりは、浅い眠りのレム睡眠時に起こることが分かっており、飲酒や喫煙や過度のカフェイン摂取は睡眠が浅くなる原因になります。

睡眠不足、睡眠時無呼吸症候群

脳の酸素量が減りやすいため、浅い眠りのレム睡眠になりやすく、歯ぎしりが生じやすくなる原因となります。

TCH(tooth contact habit)

TCHは端的に説明すると「日中の噛み癖」になります。「歯ぎしり・食いしばり」と並ぶ、咬み合わせの悪習癖がこのTCHです。
通常、上下の歯が接触している一日の平均時間は20~30分です。
実は一日のうち殆どの時間は咬んでおらず、唇は閉じていても上下の歯は2mmほど隙間があるのが正常なポジションです。
そして日中にも噛み癖が無意識のうちに出てしまう方は、ギリギリと食いしばっている訳ではなく、上下の歯がピタッと当たっている程度です。
その程度の力でも、通常の20~30分/日を大きく超えてしまうため長時間・長期間続くと、歯や顎に対してダメージになってしまいます。
力仕事以外にも、家事や読書、テレビを見ている時など、物事に集中していると生じやすいと言われています。

このTCHが意識があるうちに生じる方は、睡眠時の無意識下ではより強く発現してしまうと言われているので歯ぎしりの原因と言えます。

歯ぎしりによる5つの不調

歯ぎしりは、ストレスを解消させるため、ある程度は必要な行為です。
しかし、過剰な歯ぎしりは体の不調に繋がります。
歯ぎしりが原因で起こる体の不調は以下の5つ

  • 歯が磨耗する、欠ける、割れるリスクがある
  • 歯周病を悪化させる原因になる
  • 歯並びが悪くなる
  • 顎関節に負担が掛かるので顎関節症になるリスクがある
  • 頭痛・肩こり

睡眠中の無意識におこなわれる歯ぎしりは、体重の何倍〜何十倍の力が歯や周辺組織にかかっています。
歯や周辺組織に大きな負担がかかるので、歯が欠ける・割れる他にも、歯周病の悪化にも繋がります。
過度な力が慢性的に掛かるので歯並びにも影響を及ぼすリスクが高いでしょう。
また、歯ぎしりをすると顎関節に負担がかかり口周りの筋肉も常に緊張した状態になります。
顎関節への過度な負担は、顎関節症や口周りの筋肉と繋がっている肩や腰の筋肉の緊張の原因に。
肩や腰の筋肉が緊張してしまうと、頭痛や肩こりなど全身の不調に繋がります。

歯科医院でできる歯ぎしりへの対応策

歯ぎしりから歯や周辺組織・全身の健康を守る対策はあるのでしょうか。
歯科医院では、大きく以下の3つの方法でアプローチしていきます。

①マウスピース

マウスピースは歯ぎしりへの対応策でもっともポピュラーな方法です。
歯ぎしりの予防はできませんが、歯ぎしりが原因で起こる歯の擦り減りや顎関節への負担を回避することが期待できます。

②噛み合わせの調整・歯列矯正 

噛み合わせた際に、一部分の歯だけ強く接触していたり、治療した詰め物や被せ物が高すぎて強く当たっていたりすると歯ぎしりの原因になります。
歯科医院で、噛み合わせの調整や歯列矯正をおこなって噛み合わせを整えれば歯ぎしりが起こりにくい環境に整えることが可能です。

③ボトックス注射

ボトックスはボツリヌス菌を噛む筋肉(咬筋)に注射します。
ボトックス注射をすると、筋肉に力が入りにくくなるので咬筋の緊張を抑えることができます。
過度な力をかけることが出来ないので歯ぎしりを回避することが期待できるでしょう。
ただし、ボトックス注射の効果は3ヶ月〜4ヶ月ほどなので定期的な施術が必要です。

ボトックス注射についての詳細は、こちらをご覧下さい。

歯ぎしりを解消して体の健康を守ることが大切!

歯ぎしりはストレスを解消させるために必要な行為です
しかし、過度な歯ぎしりはお口の健康だけでなく全身の健康にも悪影響があります。
歯科医院を受診することで、歯ぎしり対策が可能です。
自覚症状のある方は、早めに歯科医院を受診して相談しましょう。

墨田区の篠塚歯科医院では、一人一時間の予約時間を基本としており、丁寧な治療とカウンセリングを心掛けております。また診療室も全て個室になっておりますので、周囲を気にせずリラックスして治療を受けられ、お悩みをご相談できる環境が整っております。お口周りで気になることがあれば、お気軽にご連絡下さい。

浅草・本所吾妻橋の歯医者 篠塚歯科医院

歯学博士 篠塚嘉昭

一覧へ戻る