審美歯科
aesthetic
「美しさ」と「優しさ」を併せ持つ審美歯科を目指して。
せっかく審美的に治療しても、その代償として歯の寿命を大きく削ってしまっては、その「美しさ」は長持ちしません。
当院の審美歯科は、自然な「美しさ」を求めるだけでなく、より歯にとって低侵襲な「優しい」治療が望ましいと考えています。
審美治療のコンセプト
当院は自然な「美しさ」を求めるだけでなく、より歯にとって低侵襲で「優しい」治療が望ましいと考えています。
折角、審美的に治療しても、その代償として歯の寿命を大きく削ってしまっては、その「美しさ」は長持ちしません。
そして、残念ながら審美治療によって得られた「美しさ」は、一生ものではありません。
口の中に入ったセラミックなどは人工物である以上、日々使う消耗品です。いずれ必ず再治療になります。
歯が既に多く削られてしまっていては、再治療で神経を抜くリスクが出てしまうかもしれません。「美しさ」を求めてしまった為に、歯を早期に失ってしまうリスクが高くなります。それは本末転倒な話です。
なので、審美歯科には歯にとって低侵襲な「優しい」治療が前提として必要なのです。
歯にとって低侵襲な「優しい」審美治療とは
ダイレクトボンディング
理想的な歯の形態から不足している部分のみプラスチックの材料で補修する審美療法です。天然歯に近しい審美性を復元することが可能です。
保険のプラスチックの素材より、幅広い色調の材料を複数に分けて重ねることで、より審美的に仕上げることが可能です。
欠けている、または虫歯を削った部分に、歯の色に合った樹脂（コンポジットレジン）を積層して歯の形を復元する治療法です。
光を照射して樹脂を固めるため、術後の食事制限などはありません。基本的には即日で治療が完了します。
形態修正や研磨で2回目の来院が必要な場合があります。
メリット
- 最短で即日に審美回復ができる。
- セラミック治療より切削量を少なくすることができる。
デメリット
- 強度が低いので欠ける可能性がある。
- 経年的な劣化による素材の着色がある。
ラミネートベニア
歯の表面をエナメル質の範囲内で少量切削する、または全く切削せずに歯の表面にセラミック製のカバーを接着させることで審美回復を図ります。
メリット
- 被せ物より切削量を少なくすることができる。
- セラミックなので、プラスチックより審美的に仕上げられる。
- 最短で2回で審美回復ができる。
デメリット
- 適応範囲が限られる。
- 咬み合わせによって割れる可能性がある。
- 費用面が高額である。
ホワイトニング
上記の3つ以外にもセラミッククラウンなど様々な審美治療があります。
患者さんそれぞれの口腔内の環境によって、最適な治療法は変わります。
綺麗にしたいけど、何を選べばいいか分からない方は、お気軽にご相談下さい。
当院のセラミック矯正に対する考え
当院では、セラミック矯正を行っていません。セラミック矯正を検討していると患者さんからご相談を受けた場合は、必ず他の治療方法をご提案します。
SNS上では、セラミック矯正のビフォーアフターで審美的な写真や動画が並べられることも多くなってきました。比較的短期で審美性を獲得できるSNS映えする治療方法で、患者様にとって魅力的に映るのも理解できます。
しかし絶対にセラミック矯正は受けないででいただきたいです。
セラミック矯正を勧めない理由は以下の3つです。
01
健全歯へのダメージが大きい
虫歯でもない健康な歯を大きく削らなければならない。削るだけでなく軸を揃えるために神経を抜く、または抜歯をするケースも多いです。歯並びを綺麗にするための代償が多過ぎるという点です。
02
必ず再治療になる
そこまでして入れたセラミックも一生ものではありません。人工物である以上、外れたり、二次虫歯などが生じてやり直しに100%なります。再治療で残った歯は更に削られ、歯が無くなり抜歯に近づいていきます。歯軸の方向も修正しないままブリッジで繋がってしまうため、磨きにくく虫歯になりやすいというデメリットもあります。(ブリッジの再治療は統計的に約10年に1度繰り返す可能性があるという文献もあります)
03
より長持ちする治療が既に確立されている
時間は掛かるが、歯に侵襲が少ない従来の歯科矯正という既に確立された治療法があります。セラミック矯正でないと解決しないという審美的問題はありません。必ず、他の解決策はあります。治療後も何十年と続く長い人生において、重要視するべきは、その治療法の予知性が高いかどうかです。
以上の理由からセラミック矯正はお薦めしません。
この記事を読んで少しでもセラミック矯正を検討する方が減ってくれたら嬉しいです。
既にセラミック矯正を施術された方は、少しでも長く良い状態を保つため、予防歯科を実践していきましょう。セルフケアの方法などお悩みがあればいつでもご相談下さい。
歯学博士 篠塚嘉昭