虫歯治療
decay
痛くなる前に!歯を長持ちさせるための正しい知識と適切な治療を。
滲みたり・痛みが出てから、虫歯ができ「始めた」と思われる方が多くいらっしゃいます。
しかし、実際は症状が出たら、かなり虫歯は進行している可能性が高いです。
虫歯の進行は年単位でゆっくりです。初期の小さい虫歯で自覚症状が出る場合は少なく、中等度以上の進行で症状が出始める場合が多いので注意が必要です。
虫歯の種類と治療法
C1
小さい虫歯で、歯の表層のエナメル質で進行が止まっている状態です。
症状
- 自覚症状が出ることはほぼありません。
治療方法
- 予防歯科の実践によって進行を止めることが可能です。
- 当院ではこの段階で、切削治療はしません。
C2
中等度の虫歯です、虫歯が表層を突破して象牙質に進行している状態です。表層の突破に虫歯になってから「約8年かかる」という研究もあり、かなり前から虫歯が既にあった可能性が高いです。
症状
- 冷たいもので滲みる。
- 食事の時に痛みがある。
治療方法
- 虫歯の部位を削って、人工物を詰めます。
当院はC2でも進行度や部位によって切削治療しない場合もあります。
C1と同様に予防歯科を実践することで虫歯の進行を抑えることが可能です。
(日本歯科保存学会 う蝕治療ガイドライン第2版 参照)
C3
虫歯が神経まで進行した状態です。見た目に穴が空いている場合も多くあります。
神経が化膿してしまっている状態もここに含まれます。
症状
- 何もしなくてもズキズキと痛む。
- 温かいものでも痛みを感じる。
- 冷たいもので痛みが落ち着く。
- 食事の時により痛みが強くなる。
治療方法
- 炎症した神経を取り除く根管治療が必要になります。
- 根管治療後は被せ物をする場合が多いです。
C4
歯茎から上の歯質が殆どなく、神経が死んでいる状態です。
症状
- 滲みることはありません。
- 痛みも生じにくいです。
治療方法
- 抜歯。
- 部位と状態によって小矯正を併用して保存することも可能。
当院の虫歯治療の特徴
01
痛みに配慮した治療
「表面麻酔」と「電動麻酔注入器」を併用した麻酔を行っております。また麻酔の針も歯科で使用される一番細いものを使用しており、麻酔の注入はゆっくりと時間をかけることによって痛みを最小限にする工夫をしております。
そして、「笑気麻酔吸入器」も2台の用意があります。痛みだけでなく、歯科治療への恐怖心を取り除くことでリラックスして治療を受けることが可能です。小児歯科や、深い歯石取りなどにも適応できます。
また切削治療も、進行の程度によっては先進のエルビウム-ヤグレーザーを用いて通常の切削治療で生じる「キュイーン」というタービン音や「振動」を発することなく、虫歯を取り除くことが可能です。
02
なるべく削らない虫歯治療
予防歯科に特化した当院では、虫歯もなるべく削らないで済むような治療計画をご提案しています。
虫歯治療によって詰める人工物は、日々の食事などで使用する消耗品です。
よって、詰め物の材質によって耐久性の良し悪しはあるものの、共通していつか必ず再治療になります。
そして再治療の度に、少しずつ詰め物の範囲は大きくなり、やがて神経の処置がなって被せ物が入り、それでも再治療を繰り返すと抜歯になります。最初は気軽な小さい詰め物の治療が長い年月を経て抜歯に向かっていくのです。
なので「どう削って治すか?」ではなく、「どうやったら削らずに済むか?」という視点がすごく大切なのです。虫歯の進行が止められる範囲であれば、削らずに自分の歯を使うのが長期的に考えたら一番歯は長持ちします。
しかし、虫歯も偶然にできるものではありません。小さいながらも虫歯ができてしまった原因は必ずあります。それを解決しないと、虫歯の進行を止めることはできず、ゆっくり進行し続けてしまいます。
その原因(虫歯リスク)は、患者さんそれぞれに違います。様々なリスクを調べて、適した予防歯科を実践することが必要になります。
03
正確な診療
虫歯治療には必ず、拡大鏡やマイクロスコープを用いた拡大視野での治療を提供しております。これらを使って処置の精度を高めることが虫歯治療では重要になります。
肉眼での治療では、小さな虫歯や細かい所見を見落とす可能性があります。治療した部位が長持ちするよう細心の注意を払って一つ一つ丁寧に治療します。
ラバーダムを用いた細菌への感染予防や、複雑な根の形態にも適したNi-Tiファイルを使用して根管治療を行うことも可能です。
また当院には、歯科用CTの設備もありマイクロスコープと合わせて、根管治療にて複雑な根っこの形態や破折なども、より精度の高い診断が可能です。
虫歯は自覚症状が出たら治療が必要な場合が殆どです。
本来のベストは、歯を削らずに済ませることです。
症状がなくても、定期健診によって口腔内に変化がないか確認しましょう。