入れ歯
denture
「美味しく食べられる」よう、なるべく違和感の少ない・痛くない・外れない入れ歯を目指して
歯を失ってしまった際、治療の選択肢として、入れ歯を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
そしてお話を伺うと実際に入れ歯で不便なく食事ができる方はその中でも少ない印象があります。
入れ歯は「違和感がある、咬むと痛くて、外れやすい」という訴えを起こしやすく、どうしても限界のある治療法です。
しかしその中でも一人一人のお口の中を精査し、元々の咬み合わせ、歯茎の状態を考慮して入れ歯を作成することで「美味しく食べられる」日常を過ごせるようになる方も多くいらっしゃいます。
篠塚歯科医院では、少しでも快適に入れ歯を使っていただけるよう様々な選択肢をご用意しています。
総入れ歯(全部床義歯)
全ての歯を失ってしまった方に作成する入れ歯です。吸盤の原理で歯茎に入れ歯を吸いつけて固定して使用します。
床に使用する素材によって使用感が異なります。
レジン床義歯
保険適応で作成できる入れ歯です。素材がプラスチックになるため、強度を保つため厚みが必要になります。
メリット
- 保険適用なので安価に作製できる。
- 修理がしやすい。
デメリット
- 床が厚くなるので違和感が大きくなりやすい。
- プラスチックなので他の素材より壊れやすい。
金属床義歯(コバルトクロム)
コバルトクロムを用いた一般的な金属床義歯です。見える部分はプラスチックを使い、それ以外の部分を金属で補強しています。保険のレジン床義歯と比較し、
メリット
- 入れ歯の厚みを薄くできるため違和感が少ない。
- 熱伝導率が良いため、食事をより美味しく感じることができる。
- 強度が高いので床が壊れにくい。
デメリット
- 自由診療になるので高価である。(30万円)
- 修理がしにくい。(お預かりする場合がある)
チタン製金属床義歯
見た目はコバルトクロムの金属床と同じです。
チタンはインプラントにも使われており、金属の中でも軽くて生体安全性が高いのが特徴です。他の金属床と比較しても、より軽量で薄い入れ歯を作成することができます。
メリット
- 金属床の中でもより軽量にできる。
- 金属床の中でもより薄く作れる。
デメリット
- 高価である。(50万円)
- 修理がしにくい。(お預かりする場合がある)
インプラントオーバーデンチャー
アタッチメント義歯とも呼ばれ、前歯の部分にインプラントを2本(下顎)または4本(上顎)入れ、アタッチメントと呼ばれる連結部品で入れ歯とインプラントを固定する方法です。状態によっては、現在ご使用の入れ歯をそのまま取り込むこともできます。インプラントで固定され総入れ歯の中では最もカタつきにくいのでオススメの治療法です。
メリット
- 入れ歯の範囲を小さくできる。
- インプラントで固定し入れ歯が外れにくくできる。
- カタつきにくく痛みが出にくい。
デメリット
- 外科的な手術が必要。
- 高価である。(インプラント代含めて80万~)
部分入れ歯(部分床義歯)
部分的に歯が残っている場合に作成する入れ歯です。残っている歯に留め金(バネ)を引っ掛けて入れ歯を固定します。バネを掛けられている歯は徐々に弱っていきます。
レジン床義歯
保険適用のプラスチックの入れ歯です。金属のバネが残っている歯にかかります。
メリット
- 保険適用なので安価。
- 修理がしやすい。
デメリット
- プラスチックなので壊れやすい。
- 床が分厚いので違和感が大きい。
- 金属のバネが見えるのが気になる。
金属床義歯
床の部分に金属を用いた入れ歯です。
メリット
- 床を薄くできるので違和感が少ない。
- 金属で補強しているので壊れにくい。
- 熱伝導率が良いので食事の温度が伝わりやすい。
デメリット
- 保険適用外なので高価(30万)。
- 修理がしにくい。(お預かりする場合があります)
ノンクラスプデンチャー
金属のバネを無くした入れ歯です。歯茎と同じ色の樹脂製のバネを用いることで入れ歯が目立たないです。
メリット
- バネがないので審美的。
- 自由診療だが金属の入れ歯より比較的安価(15万)。
デメリット
- 機能的には、保険の入れ歯と変わらない。
- 修理調整がしにくい。
コーヌステレスコープ
バネの代わりに被せ物で入れ歯を支えます。ブリッジとの中間の入れ歯のイメージです。
被せ物の支えはバネの支えより強固な為、様々なメリットがあります。
部分入れ歯の中では、一番違和感が少なく、審美的なためオススメの治療法です。
残っている歯の状態によって、適用外になる可能性があります。
メリット
- バネがないので審美的。
- 被せ物が強固な支えになるので外れにくくなる。
- 入れ歯がカタつかないので食事がしやすい。
デメリット
- 保険適用外なので高価(50万~)。
- 修理がしにくい。
入れ歯の種類が多いので、自分にとって最適な入れ歯がどれか分からない方は、一度ご相談下さい。主訴や歯茎の状態など含めて適切な入れ歯を説明させていただきます。
状態によっては、ブリッジやインプラントなど入れ歯以外の治療方法をご呈する場合もあります。
また今まで入れ歯を使ったことがない患者様においては、まず保険適用の入れ歯を一度作らせていただくのをオススメしています。
入れ歯の注意事項
01
入れ歯をつける時に咬まない
入れ歯の使用に慣れると、ある程度合わせたら入れ歯を咬み込むことによって装着する患者さんも多くいらっしゃいます。バネがかかっている歯にとって大きな負担になり、歯周病進行の原因になるため必ず指で丁寧に合わせてから入れて下さい。
02
入れ歯を外す時はバネを持つ
入れ歯の床の部分を持って取り外す患者さんも多くいらっしゃいます。バネがかかっている歯にとって大きな負担になり、歯周病進行の原因になるため必ずバネを持ち上げて外すようにして下さい
03
入れ歯を洗う時にお湯は使わない
入れ歯を洗う時に、60℃以上のお湯は使用しないで下さい。プラスチックの部分が変形し、口の中に戻りにくくなり痛みが出る原因になります。
04
痛くなったら外しておく
長期間の使用によって、歯茎が痩せたりすると、入れ歯がカタついて歯茎が痛くなる原因になります。痛みが出たら無理に使用せずご連絡下さい。
すぐに来院できない場合は、ポリグリップでカタつきを防ぎ、緩衝材としても働き痛みが緩和する場合があります。応急処置としてご使用下さい。
入れ歯のよくある質問
お手入れはどうすれば良いの?
歯ブラシや義歯ブラシを用いて流水下の清掃が基本です。
食事の度に外して清掃するのが理想です。特に部分入れ歯は、隙間に食べカスなどが入りやすく虫歯・歯周病リスクが高くなるため注意が必要です。また週に一度以上、ポリデントなどの義歯洗浄剤を使用するとより清潔度が保てます。
入れ歯はいつ外すの?
歯磨きの時と、就寝時は外して下さい。但し、残っている歯の本数や咬み合わせによっては残っている歯を守るために、夜間も装着していただく指示をする場合があります。
何回の通院で入れ歯が作成できますか?
部分入れ歯で最短2回、総入れ歯で最短4回です。但し、お口の状態によって回数は変動します。特に部分入れ歯は虫歯・歯周病の治療が先行するので完成まで治療回数が長くなる傾向にあります。
入れ歯治療さいごに
一度作った入れ歯を長く使用するためには歯と同じようにメンテナンスが必要です。
経年的に歯茎が痩せていくのに合わせて、入れ歯も調整をしないとカタついて痛みが出る原因にもなります。
また日々の保管方法だけでなく、入れ歯の取り外しを正しく扱うことが残存歯を守ることにも繋がります。
部分入れ歯はバネがかかる歯が徐々に弱っていく傾向にあるので、入れ歯の咬み合わせチェックと残っている歯の状態確認も含め、歯医者で定期メンテナンスを受けましょう。
墨田区の篠塚歯科医院では、一人一時間の治療時間を基本として、丁寧な診療と分かりやすい説明を心掛けています。お困りごとがあれば何でもご相談下さい、ご連絡お待ちしています。