予防歯科は保険適用できる?PMTCの料金・フッ素やクリーニングを解説

こんにちは!東京都墨田区にある、篠塚歯科医院です。

近年、お口の健康が全身の健康にも関係していることが広く周知されるようになり、治療が必要となる前に予防的な治療を行う「予防歯科」が重要視されています。

しかしながら、患者さまの中には定期的なクリーニングやフッ素塗布をしてお口の健康を保ちたいと思う一方で、「保険適用できるのか」「どんな内容の予防歯科を受けられるのか」など疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

結論から先に申し上げますと、予防歯科による治療の設備が整った「かかりつけ歯科医」の施設認可を厚生労働省から受けている(歯医者全体の1割ほど)当院では、月に1回「予防歯科のPMTC」や「フッ素塗布」を保険適用で受けることが可能です。

本記事では、この予防歯科のPMTCやフッ素の保険適用について詳しく解説していきますので、予防歯科にご興味があるという方はぜひ参考にしてみてください。 

予防歯科のPMTCやフッ素は保険適用できる

日本ではひと昔前まで「虫歯治療」や「歯周病改善のための、歯石除去や手術」といった「治療が必要な処置」のみに対して保険適用がされており、予防的に行う「PMTC*¹」や「フッ素」などの処置は保険適用外とされていました。

しかし、現在の日本では国が「予防歯科の重要性」を評価したことで、PMTCやフッ素などの予防的な歯科治療も「保険適用」できるようになっています。

具体的には、歯周病や虫歯などで今すぐに治療が必要な状態ではなくても、治療が必要にならないようにするための「予防的なPMTC」や「フッ素塗布」などが保険治療として受けられるようになっています。

→当院の予防歯科の詳しい内容については、こちらをご覧ください。

*¹:PMTC…プラークの塊である歯の表面の汚れ「バイオフィルム」を歯科専用機器を用いてクリーニング・研磨し、ツルツルに磨き上げた歯には細菌の再付着予防が期待できます

予防歯科の保険適用の料金

では、この予防的に行う「PMTC」や「フッ素塗布」などの処置は、保険適用されるとどのぐらいの料金になるのでしょうか?

具体的には、歯科医院によって算定する項目が異なったり、歯の残っている本数(クリーニングを行う歯の本数)や、虫歯の状態によっても算定する点数が異なったりするため、詳しい予防歯科のPMTCの料金や、フッ素塗布の料金が知りたい場合は当院へ一度ご相談ください。

ただし、目安としてお話すると、PMTCやフッ素塗布を行った際の1日の治療費の総額は、3,000~4,000円程度(3割負担の場合)になることが多いです。

唾液検査でお口の健康チェック!

また、当院では予防歯科の一環として、お口の中の「虫歯菌の多さ」「唾液の性能」「アンモニア測定」など6項目のリスク検査が同時にできる「唾液検査」も行っております。こちらに関しては、2,970円(税込)で検査を受けることが可能です。

出典:LION歯科材料㈱会社

予防歯科の保険適用は月1回可能

厚生労働省から「かかりつけ歯科医(かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所)」に認定されている当院では、患者さまの状態にあわせて1ヶ月に1回~の頻度で予防歯科のPMTCや、フッ素塗布が保険適用で受けられます。

このかかりつけ歯科医とは、「歯を失わないために継続的にメインテナンスが行える歯科診療所」と厚生労働省に認められた場合に交付されるもので、1ヶ月に1回のPMTCやフッ素塗布ができるのはこのかかりつけ歯科医のみです。

当院は、予防歯科を行うための設備が整ったかかりつけ歯科医なので、保険適用で積極的に予防治療を受けていただくことが可能です。

クリーニング・PMTCの効果

定期的な歯のメンテナンスによって、長期に残せる歯の本数は大きく変わり、厚生労働省のデータによると歯の喪失ペースは3倍も変わるという文献もあります。

出典:厚生労働省e-ヘルスネットより

当院でも、長期的な予防歯科の実践と定期的な歯のクリーニングによってより多くの歯を残せている方が多くいらっしゃいます。

そして、歯のメンテナンスは若い時期に始めたほど、歯の再治療の本数も少なくより長期予後として良い結果が残せています。

出典:篠塚歯科医院のメンテナンス30年予後の一例写真

より多くの歯を残すためには、ただ歯医者でクリーニングを受けていれば良いという訳ではありません。毎月歯医者にクリーニングでいらしたとしても年間でたった12日です。残りの350日以上の日数は、自身のセルフメンテナンスや正しい食生活で歯を守らないといけません。

篠塚歯科医院では、質の高いクリーニングだけでなくお口の中のリスクを正しく把握するために、様々な検査を用いて虫歯・歯周病の再発を防ぐために、患者様一人一人に合った必要な手技・知識をお伝えしています。

当院のメンテナンスは歯科衛生士の担当制・全診療室個室・1人1時間のメンテナンス時間を保険診療でも基本としています。

歯のメンテナンスの内容

①様々なリスク検査

・レントゲン検査

年に一度、目に見えない虫歯や歯周病ができていないか、進行していないかを診断します。

虫歯・歯周病以外にも顎関節症や骨折・歯根破折・顎骨腫瘍などを調べることも可能です。

・染め出し検査(赤染)

虫歯、歯周病は日々の歯磨きの完成度が低さによって生じます。

目に見えないプラークを染め出して、自分の歯磨きの癖を修正しましょう。

・歯周ポケット検査

歯と歯茎の間の汚れが入りやすい溝・隙間を歯周ポケットと呼びます。

その溝の深さを調べることで、歯周病の進行を調べることができます。

歯周ポケットには、より為害性の強い歯石が沈着しているため、

その歯石の付着を調べることができる重要な検査となります。

②歯のクリーニング(スケーリング)

超音波や手用の器具を用いて、歯磨きで取れない歯石を除去します。

歯茎の腫れ具合や歯石の付着程度によっては、回数がかかる場合があります。

③ポリッシング(PMTC)

PMTCはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略称であり、

歯磨きではできないプロによる歯の清掃を行うことで細菌の再付着を予防します。

エアフローと呼ばれる清掃機器も、当院では保険診療の範囲内でご対応可能です。

これによってステイン付着もより短時間で除去可能となりました。(習慣的な喫煙やコーヒーなどによって生じる過度なステイン・着色の除去には回数が必要な場合があります。)

④フッ素塗布

一般的な歯磨き粉に含まれるフッ素量の約10倍濃度のフッ素を保険診療でも塗布できます

歯医者でのフッ素塗布を定期的に行うことで虫歯になりにくい口腔環境を整えることができます。

塗布後は30分、ご飲食をお控え下さい。

予防歯科まとめ【フッ素・PMTC】

予防歯科が保険適用になった背景には、お口の健康が全身の健康やフレイル対策につながっていることがあります。

つまり、予防歯科で虫歯や歯周病を予防して歯を多く残すことは、単に自分の歯でいつまでもおいしく食事ができることだけではなく、健康寿命を延ばすことにつながるのです。

篠塚歯科医院は、「お口の健口から全身の健康」を目指す歯科医院です。お口の健康はもちろん、全身の健康のためにできることに積極的に取り組みたいという方は、予防治療の設備の整った当院へぜひご相談ください。

【本所吾妻橋・浅草】墨田区の歯医者 篠塚歯科医院

歯学博士 篠塚嘉昭

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